甲冑

- 作者
- アントーニオ・ミッサーリア
- 制作
- 1450年頃
- 媒材
- 鉄
- 寸法
- 169 cm × 67.8 cm × 53 cm
- 所蔵
- ウォルターズ美術館
概要
「甲冑」は、アントーニオ・ミッサーリア作の甲冑。
別表記
Sallet
公式サイト
外部リンク
兜 Cappello d'arme
- 作者
- アントーニオ・ミッサーリアの工房
- 制作
- 1475~1500年頃
- 媒材
- 鉄
- 寸法
- 36 cm × 22 cm × 26.6 cm
- 所蔵
- クリーヴランド美術館
概要
「兜」は、アントーニオ・ミッサーリアの工房で制作された兜。

別表記
War Hat、Kettle Hat
公式サイト
外部リンク
エルコーレ・ベンティヴォーリオの兜 Celata di Ercole Bentivoglio
- 制作
- 15世紀後半、ミラノ
- 寸法
- 高さ22 cm、縦21 cm、横17.5 cm、重量4.4 kg
- 所蔵
- エルミタージュ美術館
- 番号
- J. 615
概要
「エルコーレ・ベンティヴォーリオの兜」は、エルコーレ・ベンティヴォーリオのために制作されたと伝えられる兜。

形状
兜鉢はやや高く、際立った稜線を持つが、その頂部は僅かに平らである。
後頭部からうなじの部分を覆う3枚の可動式重ね板が取り付けられており、額の補強板と同様、花形の座金が鋲で固定されている。
装飾と紋章
額部の補強板は、蝙蝠の翼のような形に仕上げられ、中央から上縁へ向かって放射状に溝が刻まれている。
全体に施された精緻な植物文様のエッチングの中には、左側には13の突起を持つ盾形、右側にはベンティヴォーリオ家の紋章が描かれている。
またその上方には、2つの小さな盾が刻まれており、それぞれにNVN. MICHI(nunc mihi、今が我が時)と記した巻物を掲げた鷲と、角の間に百合の花を挟んだ雄牛が描かれている。
エルコーレ・ベンティヴォーリオへの帰属
本作がエルコーレ・ベンティヴォーリオのために制作されたという推定の根拠は、以下である。ギレによって1842年から1861年にかけて編纂された武器庫の目録において、後年の手書きの注記によれば証拠は一切示されていないものの、明らかに現存しない古い目録に基づいてボローニャのエルコーレ・ベンティヴォーリオに帰属するとされていること。鷲と雄牛はいずれも、彼の妻バルバラ・トレッリの家の古い紋章にも登場する意匠であり、また兜の形式も彼の時代様式とよく一致しているためである。
西洋花梨
額部の溝の中にNESPOLA(西洋花梨)と4回繰り返し刻まれており、また側面の縁にもそれぞれ1回ずつ刻まれている。西洋花梨は、熟すまで硬く食べられず、打たれて柔らかくなる果実と言われる。このことから、dare nespole(ネスポラを与える=打つ、打ちのめす、痛めつける)という表現が生まれたと考えられており、戦の掛け声や叫びの意味で使われているとの説がある。
しかし、そうであるならば綴りは単数形のNESPOLAではなく、複数形のNESPOLEであるべきだと否定されてもいる。
また、リッタの著作に示されたベンティヴォーリオ家の家族史に関する資料には、西洋花梨が一族の象徴として重視されていたことを示す関係性は見られない。
鍛冶印
後方左側の頂部には、判読が困難な鍛冶師の刻印が打たれている。ミッサーリア家の使用した印とはほとんど似ておらず、おそらくミラノ起源のものと思われるが記録に残るどの印とも一致しない。
外部リンク
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. II』
フアン2世・デ・カスティーリャの剣 Stocco di Juan II de Castilla
- 発注
- エウゲニウス4世
- 制作
- 1446年
- 所蔵
- マドリード王宮武器庫
概要
「フアン2世・デ・カスティーリャの剣」は、作者不明の剣。教皇エウゲニウス4世が、フアン2世・デ・カスティーリャに授与した祝福された剣。

外部リンク
ルドヴィーコ・ベンティヴォーリオの剣 Spada di Ludovico Bentivoglio
概要
「ルドヴィーコ・ベンティヴォーリオの剣」は、作者不明の剣。1454年に教皇ニコラウス5世が98フィオリーノで制作させ、1455年12月25日に新教皇カリストゥス3世がルドヴィーコ・ベンティヴォーリオに贈った祝福された剣。剣身に「NICCOLAUS PAPA QUINTUS」「PONTIFICATUS SVI ANNO OCTAVO」と刻まれている。








公式サイト
外部リンク
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Internet Archive
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参考文献
クリストフォロ・モーロの剣 Spada di Cristoforo Moro
概要
「クリストフォロ・モーロの剣」は、シモーネ・ディ・フィレンツェ作の剣。作者に118フィオリーノが支払われている。1463年に教皇ピウス2世からクリストフォロ・モーロに贈られた祝福された剣。


外部リンク
Homepage Bridgeman Images
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ヴィルヘルム1世・フォン・ヘッセンの剣 Geweihtes Papstschwert Landgraf Wilhelms I.
- 作者
- ジローラモ・デ・スートリ?
- 制作
- 1490年
- 媒材
- 鉄、金、銀、エナメル
- 寸法
- 剣:全長136 cm、幅37 cm、厚さ4.2 cm
鞘:長さ105.2 cm、幅7.3 cm、厚さ4 cm
納剣:全長137.8 cm
帯:長さ146 cm、幅5.5 cm - 所蔵
- ヘッセン・カッセル博物館
- 番号
- KP B II.613
概要
「ヴィルヘルム1世・フォン・ヘッセンの剣」は、ジローラモ・デ・スートリが彫金したとされる、祝福された剣。
銘文
剣身パウロ側上:INNOCENCIBO GENVEN PONT MAX ANNO SAL MCCCLXXXX
剣身パウロ側下:ECCE GLADIVUM ADDEFE NSIONEM CHRISTIANEM VERE FIDEI
剣身ペテロ側上:ECCE GLADIVM ADDEFENS IONEM CHRISTIANEM VERE FIDEI
剣身ペテロ側下:INNOCENCIBO GENVEN PP VIII PONTIFICA SVI ANNO VII
孔雀の記章:LEAV/TE PAS/ToVT
鍔前面:INNOCENCIBO GENVEN PONT MAX ANNO SAL MCCC
鍔背面:OCEN CIBO GENVEN PAPA VIII PONTIFICA SVI ANNO VIII


詳細
1491年12月25日サン・ピエトロ大聖堂で、教皇インノケンティウス8世が聖別されたこの豪華な剣をヴィルヘルム1世・フォン・ヘッセンに授けた。

遅くとも1357年から、降誕祭に教皇が剣と帽子を皇帝、王、他有力な人物に対して贈ることが習慣となる。剣は毎年初めに委嘱されたが、しかし贈る相手は式典の数日前に枢機卿団によって決定される。貴重な剣に相応しい授与者が見つからなかった場合は、翌年に持ち越された。この点が本作の銘文にも反映されており、剣身に刻まれたMCCCLXXXXは、前年の1490年に剣が制作されていたことを意味している。剣身と剣帯には1484年に教皇位に就いたインノケンティウス8世の在位年数VIIが刻まれ、鍔に後からVIIIが追加されている。


ヘッセン方伯には一切関連しない紋章が使われており、インノケンティウス8世の個人的な記章、孔雀にLEAVTE PASSE TOUT(誠実さを全てに優先する)というモットーが鞘に描かれている。柄、鞘、帯には、教皇の紋章と名前、教皇冠の交差した鍵が刻まれている。剣身には使徒ペテロとパウロの描写と共にラテン語の銘文があり、剣が真のキリスト教を守るために使われるべしという意味である。
ヴィルヘルム1世・フォン・ヘッセンはこの儀式用の剣を、他の栄誉と共に、1492年から1493年に鋳造された所謂巡礼グロッシェンに刻ませ、印象付けた。この剣は、ヘッセン方伯の正当な後継者を示す象徴ともなる。最後にこの剣は1821年のヘッセン=カッセル方伯ヴィルヘルム9世の葬儀で、選帝侯の記章と共に棺の前に運ばれる形で再びその役割を果たした。
公式サイト
Objektdatenbank von Hessen Kassel Heritage
外部リンク
ボギスラフ10世の剣 Spada di Boghislao X di Pomerania
概要
「ボギスラフ10世の剣」は、作者不明の剣。アンジェリーノ・ディ・ドメニコ・デ・スートリが彫金したともされる。ポメラニア公ボギスラフ10世が1497~1498年ローマに訪れた時に、教皇アレクサンデル6世から贈られた祝福された剣。所蔵していたベルリンのモンビジュー宮殿が第2次世界大戦時に破壊されて現存せず。
1496年12月16日、ボギスラフ10世は聖地への巡礼に出発。インスブルックでマクシミリアン1世と会談した後、ヴェネツィアとパドヴァを経由してエルサレムに向かう。帰途ローマを通過。1497年12月25日に行われたサン・ピエトロ大聖堂での降誕祭のミサにて、アレクサンデル6世からカンミン教区及びポメラニア公国内の重要な聖職に対する指名権を委任され、祝福された剣を贈与され、1498年4月12日シュチェチンに帰着。


外部リンク
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参考文献
フアン・デ・アウストリアの剣 Stocco di Juan de Austria

- 発注
- ピウス5世
- 制作
- 1568年
- 媒材
- 金、銀、鋼
- 所蔵
- マドリード海事博物館
- 番号
- MNM-103
概要
「フアン・デ・アウストリアの剣」は、作者不明の剣。教皇ピウス5世が1571年10月7日のレパント沖の海戦での勝利を讃えて、フアン・デ・アウストリアに贈った祝福された剣。 PIVS . V . PONT . MAX . ANNO IIIとの銘文及び教皇の紋章が刻まれているが、かなり摩耗している。1869年にプラシード・スロアガによって修復され、その時に新しい柄が取り付けられた。
別表記
Montante de Juan de Austria
公式サイト


外部リンク
ステファン・バートリの剣 Stocco di Stefan Batory
- 発注
- グレゴリウス13世
- 制作
- 1580年頃
- 所蔵
- ヴァヴェル城
概要
「ステファン・バートリの剣」は、作者不明の剣。1580年に教皇グレゴリウス13世が、ステファン・バートリに授与した祝福された剣。

外部リンク
ルドヴィーコ・イル・モーロの剣 Stocco di Ludovico il Moro
- 制作
- 1490~1500年頃
- 寸法
- 全長113 cm、刃長86 cm、身幅17.7 cm、重さ1180 g
- 所蔵
- フランス軍事博物館
- 番号
- Cl. 11821
概要
「ルドヴィーコ・イル・モーロの剣」は、作者不明のブルゴーニュ又はフランドルで制作された剣。スフォルツァ家の紋章である蛇が刻まれているため、ルドヴィーコ・イル・モーロが所有者とされている。



公式サイト
外部リンク
マクシミリアン1世の剣 Spada di Massimiliano I d'Asburgo
- 制作
- 1494年頃、ミラノ
- 媒材
- 剣:鉄、真鍮、木、真珠母貝、骨、鍛造、エッチング、彫金、火鍍金
鞘:木、革、銀 - 寸法
- 剣:全長106.5 cm、身幅23 cm、厚さ3 cm
鞘:長さ80.5 cm、幅7.7 cm、厚さ4.5 cm - 所蔵
- ウィーン美術史美術館
- 番号
- A 170
概要
「マクシミリアン1世の剣」は、作者不明の剣と鞘。マクシミリアン1世がビアンカ・マリーア・スフォルツァと再婚した1494年に、ミラノ公家から贈られたものと考えられている。その様式からも北イタリアの作品とみなされている。


銘文と装飾
柄にIN DIO AM.R (in dio armor)の銘がある。
剣身の金鍍金のエッチングには、戯れるプットーに囲まれたアモルが描かれており、この銘とともに愛と結婚を暗示する。壺から伸びるアカンサスの小木のエッチングは、子宝への願いを表すとされる。

所有者
別表記
Schwert mit Scheide
公式サイト
外部リンク
クレッセンシュタインの剣 Spada da cavallo appartenuta a un von Kressenstein
- 制作
- 1505~1510年頃、ローマ
- 所蔵
- フランス軍事博物館
- 番号
- CL11811
概要
「クレッセンシュタインの剣」は、エルコーレ・デイ・フェデーリが彫金したとされる剣。

外部リンク
聖ペテロの騎士の剣 Spade del Cavaliere di San Pietro
- 制作
- 1509年
- 所蔵
- ウィーン美術史美術館
概要
「聖ペテロの騎士の剣」は、エルコーレ・デイ・フェデーリの彫金とされる剣。1509年1月24日、教皇ユリウス2世がマクシミリアン1世とシャルル・ド・アブスブールを聖ペテロの騎士に叙勲した証として、剣身のエッチングが異なる2本のこの聖別された剣を、皇帝の使節団に下賜した。

A453



柄頭は金鍍金を施した真鍮鋳造で、絡み合う蔓草と花で豊かに装飾されている。同じく金鍍金の真鍮で作られた透かし彫りの柄は、木製芯材の上にかつては赤いビロードを下張りとしていた。柄の側面に施された濃紺の有線七宝は、一か所のみ現存している。S字状に湾曲した鍔もまた金鍍金されている。

両刃の剣身には、両面に無名の鍛冶職人の刻印がある。

剣身の上部には両面に「マエストロ・エルコーレ様式」の金鍍金のエッチングが施されており、2人の香炉を振る天使の下に教皇冠の下で双頭の鷲を描いた紋章が示され、その下には歩むグリフォンがあしらわれている。剣身の根元部分では、2人の座った男たちが前傾姿勢で巻管の喇叭を吹いている。

反対側には、教皇の徽章の下にローヴェレ家の樫の木が描かれており、その幹には双頭の鷲を配した盾が打ち付けられ、上には教皇冠が載せられている。盾の両脇には翼を持つプットー2人が立ち、豊穣の角を手にしている。
A454
所有者
別表記
Eines von zwei Schwertern der St. Peters-Ritterschaft
公式サイト
Kunsthistorisches Museum
Kunsthistorisches Museum
Kunsthistorisches Museum
Kunsthistorisches Museum
外部リンク
剣 Spada
- 制作
- 16世紀
- 所蔵
- エルミタージュ美術館
- 番号
- B. 410
概要
「剣」は、エルコーレ・デイ・フェデーリが彫金したとされる剣。

外部リンク
チンクエデアM02 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、銅合金、角
- 寸法
- 全長30.3 cm、刃長19.35 cm、全幅8.08 cm、身幅5.54 cm、刃厚0.79 cm、重量200 g
- 所蔵
- メトロポリタン美術館
- 番号
- 14.25.1264
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。15世紀末のヴィッラ・バジリカで制作されたという説あり。三角形で短く非常に鋭い刃を持ち、中央には隆起がある。



公式サイト
The Metropolitan Museum of Art
外部リンク
チンクエデアDHM08 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、イタリア
- 媒材
- 鉄、金
- 寸法
- 全長34 cm、刃長22.5 cm、幅8.5 cm、身幅6 cm、重量300 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 1065
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアDHM10 Cinquedea
- 制作
- 1496~1500年、イタリア
- 媒材
- 鉄、真鍮、木
- 寸法
- 全長39.5 cm、刃長27 cm、身幅5.9 cm、重量420 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 1067
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアFE Pugnale a cinquedea
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。フィナーレ・エミリア城で発見された。三角形で短く非常に鋭い刃を持ち、中央には隆起がある。

外部リンク
チンクエデアWC01 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、イタリア、柄と鍔:19世紀
- 媒材
- 鋼、青銅、金、銅、木材、エッチング、火金鍍金
- 寸法
- 刃長32.4 cm、身幅7.1 cm、重量600 g
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A749
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄頭と鍔は19世紀、剣身はおそらくイタリア製で1500年頃。

剣身は平らで、基部から切先にかけて3本、2本、1本の溝を有する。表面はかつてエッチングと焼き金鍍金による図像と渦巻き模様で装飾されていたが、現在ではほとんど残っていない。
柄頭は円形で金鍍金青銅製、縄目模様の縁を持ち、中央部が沈み、その両面に横顔の胸像が浮き彫りにされている。鍔は湾曲した金鍍金青銅製で、アカンサスの葉を模した形。柄は木製で螺旋状の溝彫りが施され、籠目模様に編まれた銅線による巻き付けの跡が残る。

公式サイト
チンクエデアPP01 Cinquedea
- 制作
- 1480~1509年、エミリア・ロマーニャ
- 媒材
- 象牙(彫刻、透かし彫り)、銅合金(鋳造、刻印、薄板加工、彫金、打ち出し、透かし彫り、鍍金)、鋼(鍛造、青焼き、鍍金、刻印)
- 所蔵
- ポルディ・ペッツォーリ美術館
- 番号
- 2369
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

柄は象牙の薄板を貼り合わせたもので、その側面には、金鍍金銅の細い帯があり、銘文DEVS IN NOMINE TVO SALVVM ME FACが刻まれている。鍔には、上側の側面に鱗模様の金象嵌の極薄い痕跡がある。

剣身の両面に、旧式の筆記体のZの刻印が打たれている。

剣身の一部に金のエナメル象嵌が施されている。片面にはアンタイオスを持ち上げるヘラクレスが描かれ、もう一方の面には、樹木、柱、空を飛ぶクピドを伴う「パリスの審判」が描かれている。

公式サイト
外部リンク
チンクエデアAMO01 Cinquedea
- 作者
- アレクサンデル・コイテル
- 制作
- 1510年、ボローニャ
- 寸法
- 全長51.6 cm、刃長40.5 cm、鍔と柄10.8 cm、幅12.19 cm、身幅6.2 cm
- 所蔵
- アシュモレアン博物館
- 番号
- AN1685.B.113
概要
「チンクエデア」は、アレクサンデル・コイテルが彫金又は柄を制作した剣。


このチンクエデアについての最も早い記録は、1685年のアシュモレアン博物館目録にB.113として掲載されており、「インド風短剣」との記述がある。


剣身は平たい三角形、柄元が幅広く、先端に向かって細まる。基部から3本の浅い溝があり、中央の溝は外側2本より短く、刃の半ばに達する前に消え、そこから先は扁平な菱形断面となり、やや丸みを帯びた切っ先へと続いている。断面が変化する直前の位置で、両面に六角星の鍛冶印が打たれている。縁には多数の欠けがあるが、切り結んだものではなく、19世紀初頭の乱暴な扱いによるものと思われる。表面は大きく摩耗しており、繊細な彫刻の多くが失われている。刃の根元には、彫り込み線の中に金鍍金の痕跡が残っているが、刃の上方には見られない。

刀身は中央の溝を挟んで左右に3区画ずつ縦に繰形と装飾帯によって区切られて並び、両面で計12区画に分かれている。
A面
中央溝には、左右対称のアカンサス葉と花の垂直帯文様が彫られている。
下段左には、上部にアーチがあり、玉座又は祭壇に座る裸体像、その下にローマ式胸甲と矢筒が置かれている。右に武具の戦利品。
下段右には、上部にアーチがあり、馬上の半裸の男が馬もろとも倒れた男を槍で突いている場面が描かれている。
中段左には、両腕を挙げて棍棒を持つ裸体像が逃げる人物を追っている。
中段右には、身体の後ろに手を回して座る裸体像のように見える。
上段左には、獅子皮を腰に巻いた男が別の人物を抱える。
上段右には、左手に棍棒を持つ裸体の立像があり、右腕には獅子皮と思われるものがかかっていて下方を指し示すように伸ばされている。
B面
中央溝には、オウィディウス『祭暦』第1巻493行のOMNE SOLVM FORTE PATRIA EST(強者にとって、あらゆる地は祖国なり)という銘文が刻まれている。
下段左は、おそらくソロモンの裁き。上部にアーチ。左に、右腕を玉座に向けて伸ばす女性。右に、左手で幼児の左足首を持つ裸体の男性が玉座の前に立つ。
下段右には、祭壇か台座の上に立つ裸体の女性像と、その正面に火の出る香炉があり、香炉の右側に伸ばされた左手と衣の襞と足が見える。
中段左には、衣を纏った着座像がある。
中段右は、摩耗が激しく読み取れない。わずかに脚が3本判別できる程度で、少なくとも2人の人物の場面。
上段左には、2人の裸体像が描かれている。左側の人物は正面向きで、右手に槍か棒を持っているように見える。右側の人物は左脚を前に出し、左腕を上げている。
上段右は、摩耗が激しく読み取れない。
柄


柄頭は扇形で、銀の縁取りには刻み目を施した地の上に左右対称の葉文様を彫った痕跡が残り、側面には釦状の連続文様が幾つか刻まれている。
握りは中央が膨らんでおり、外側に湾曲した2つの突起が伴う。銀で縁取られた2枚の真珠層で挟まれており、金鍍金の銅板による筒状の花飾りが4つこれを貫いている。
握り側面には金鍍金の銅の細帯が走り、OS NON COMINVETIS EXと、柄頭を跨いでEO THETRAGRAMATONの文字が浮き彫りにされている。この文字を正方向にすると、刃のA面が上になる。銅帯を挟む形で黒象嵌の飾り板が、片側6つずつ計12枚付されている。この内、鍔から突起までの間にある飾り板には、OS NON COMINVETIS EX側の左上にSPERO LVCEM、左下にPOST TENEBRASがあり、EO THETRAGRAMATON側の左上にNON VIDI、左下にIVSTVM DERELICTVMの銘が刻まれている。下側の文字は上下逆向きである。
鍔は、銀で縁取られた銅板で、刃に向かって緩やかに湾曲しており、中央は、通常なら鋭い突起になっているところ、葉文様で縁取りされた翼を持つ頭部の浮彫が付けられている。正面は金鍍金の透かし細工に飾られ、エナメルの痕跡も残る。縄目の縁取りの中に、縄目が斜めに区切り、円と花弁文様を収めた区画を形成している。握り側は、握りの銅帯が鍔にも及んでおり、左右対称のアカンサス葉文様が施されている。切っ先側は、銀の縁取りに、柄頭側面と同一の葉状渦巻き文様が彫られ、刃のB面側にALEXAN[R?] COITELA面にBONON ME F.と銘が入っている。
銘文
握り側面の銘文について詳しく見ていく。
SPERO LVCEM POST TENEBRAS(闇の後に光を望む)は、「苦難の後には救いが訪れる」と解釈できる。
NON VIDI IVSTVM DERELICTV(正しい者が見捨てられるのを私は見たことがない)は、詩篇36章25節の引用で、「神は正しい者を決して見捨てない」という意味である。
OS NON COMINVETIS EX EO(彼の骨を折ってはならない)は、ウルガタ訳聖書ヨハネによる福音書19章36節からの引用で、キリストの十字架刑において骨が折られなかったことを言及するものである。これは、出エジプト記12章46節に定められた過越の小羊の骨を折ってはならないという旧約の規定を背景とし、骨を折られなかったキリストが神の子羊であることを証すものである。
THETRAGRAMATIONとは、ユダヤ教でみだりに口にすることを避けられた神の名を表す4文字、ヘブライ語のヨッド・ヘー・ヴァヴ・ヘー(יהוה、YHWH)を指すカバラ的な呼称である。柄の縁を飾るOS NON COMINVETIS EX EOの銘文に続けてこの語が刻まれているのは、キリストの受難を示す聖句に、ユダヤ神秘主義に由来する神の御名への信仰を重ね合わせたものと考えられる。


鍔のALEXAN[R?] COITEL BONON ME F.(アレクサンデル・コイテル、ボローニャの者、我を作れり)については、ALEXANDER COITEL BONONIENSIS ME FECITの略記であり、制作者名と思われる。 なお、Boccia & Coelhoは同じ銘文をALEXAND.. COLTELL.. BONON.. MDX F.(アレッサンドロ・コルテッリ、ボローニャの者、1510年、これを作れり)としているが、Ffoulkes、Laking、MacGregorの3文献はいずれもCOITEL、ME F.で一致しており、本稿ではこの3文献の読みを採用する。
類例
チンクエデアMR01とは、A面の戦利品と矢筒の意匠がほぼ一致するほか、B面下段右の香炉の意匠、及びその上の帯状装飾も酷似している。


同様の縁取り文様は、チンクエデアMS、チンクエデアLT、チンクエデアWC02、チンクエデアWC07、チンクエデアWC10にも見られる。
銘文OMNE SOLVM FORTE PATRIA ESTを共有する作例として、フランチェスコ・ゴンザーガの剣が知られる。
公式サイト
Ashmolean Museum Image Library
外部リンク
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参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアDHM07 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、ボローニャ?
- 媒材
- 鉄、金、象牙、角
- 寸法
- 全長54.5 cm、刃長39 cm、身幅9.9 cm、重量970 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 1061
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアDHM12 Klinge einer Cinquedea
- 制作
- 1496~1500年、イタリア
- 媒材
- 鉄
- 寸法
- 全長47 cm、刃長39.5 cm、身幅7 cm、重量340 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 3445
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄は失われており、剣身と茎のみ。

公式サイト
チンクエデアDHM06 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、真鍮、骨
- 寸法
- 全長57.2 cm、刃長43.8 cm、身幅8.5 cm、重量830 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 3447
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリ作とされる剣。

公式サイト
チンクエデアWC02 Cinquedea e il suo Fodero
- 制作
- 1500年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、青銅、金、象牙、角、銅合金、革、おそらく銅、エッチング、金鍍金
- 寸法
- 全長58.8 cm、刃長43.9 cm、身幅8.9 cm、鍔幅13.9 cm
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A743
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。


柄
扇形の柄頭は金鍍金の青銅で覆われ、横顔の胸像、豊穣の角、翼を持つ小馬、そして牡鹿の浅浮き彫りで装飾されている。
柄頭と一体で作られている握りは、おそらく後世に付けられた象牙板で覆われており真鍮製の円形飾りが4つ象嵌されている。象牙板の両側の間には、青銅又は銅製の金鍍金帯が嵌め込まれ、そこにセネカ『メデイア』116行のNVNQVAM POTEST NON / ESSE VIRTVTI LOCOS(徳は宿るべき座を選ばず)という銘文が刻まれている。
鋼製の弧を描く鍔には、ペガサス像、渦巻文様、鱗状の装飾が軽くエッチングされている。

剣身
剣身は先端に向かって細くなる菱形断面で、鍔元から切っ先にかけて3本及び2本の浅い溝を持つ。エッチングと金鍍金によって精緻に装飾されているが、その主題は不明である。
これらの場面の上部には、渦巻く草葉文様、翼をもつ馬、翼のあるプットーの装飾が施されている。主要な構図の中にはP R Mの銘が刻まれている。
また、柄から15.5 cmの位置に熊手状の鍛冶師の刻印が両面に見られる。



鞘
黒い煮しめ革製の鞘。表面は細かい粒状地に浅浮き彫りで帯状の組紐文様が型押しされている。中央には盾形の装飾があり、その中には中央の交差部分が地抜きになった十字の紋章、あるいは9つの枠に分けられた市松模様である。裏面は繊細な線刻と波形縁飾りで装飾され、ナイフと目打ち用の補助鞘が備えられている。上部には帯紐を通すための2つの輪を形成する穿孔がある。切っ先が1 cmほど欠損しており、現在では鞘全体が2つの部分に折れている。
類似品
鍛冶印は、「チンクエデアWC07」、「チンクエデアWC04」、「チンクエデアWC08」のものと同じである。
銘文は、「チンクエデアRC」にも見られる。「チンクエデアMAP03にNVNQVAM POTEST NONとある。
公式サイト
外部リンク
チンクエデアMAP01 Cinquedea
- 作者
- 彫金、鞘:エルコーレ
- 制作
- 1490年頃、フェッラーラ
- 所蔵
- フランス軍事博物館
- 寸法
- 鞘:長さ46 cm、幅8.5 cm
- 番号
- Inv. J 773
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリ工房が彫金したとされる剣と鞘。鞘に「OPVS HERCVLIS」と作者の署名がある。

鞘
黒革製のチンクエデア用鞘で、15世紀末から16世紀初頭ののイタリア製と考えられる。鞘の主装飾は、神話的主題を描いた円形装飾で、豊穣の角、裸体像、戦利品のなどが添えられている。背面には作者の署名OPUS HERCULISが刻まれている。


外部リンク
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myArmoury.com
チンクエデアM01 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、エミリア?
- 媒材
- 鉄、真鍮、金
- 寸法
- 全長58.42 cm、重量907 g
- 所蔵
- メトロポリタン美術館
- 番号
- 14.25.1266
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。ディアナとアクタイオンの物語が刻まれている。





公式サイト
チンクエデアML Cinquedea con il suo fodero: Ercole e Lucrezia
概要
「ヘラクレスとルクレティアのチンクエデアと鞘」は、作者不明の剣と型押し革の鞘。


柄頭側面にはMELIVS EST VICINVS I / VS EST VICINVS IVSTA(正しき隣人は、不正なる隣人に優る)という銘文がある。



剣身にはヘラクレスとネメアの獅子の図像、及びFORTITVDO(勇気又は剛毅)という銘文が刻まれている。

反対側の剣身にはルクレティアの彫像、鍔にはA / MO / R(愛)という銘文が刻まれている。

鞘には、ベンティヴォーリオ家の紋章と、斜め縞を組み合わせたものと思われる紋章が描かれている。
別表記
Cinquedea et son fourreau : Hercule et Lucrèce
公式サイト
チンクエデアWC03 Cinquedea
- 制作
- 1490年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、象牙、青銅、金、銅、銅合金、象嵌、焼き入れ、金鍍金、着色
- 寸法
- 刃長44.8 cm、身幅9.5 cm、重量0.97 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A740
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。著しい腐食が見られ、川底から引き揚げられたものと推測される。象牙の柄は金鍍金青銅の装具と接する部分が緑色に変色している。

柄
扇形の柄頭は、縁に金鍍金の青銅で覆いを施し、葉柄、プットー又はクピド像、腰から上が裸の女性又は捕虜像が浅浮き彫りで装飾されている。
現在は黒く変色している象牙製の柄には、真鍮製の円形飾りが4個嵌め込まれ、一方の側面には金鍍金銅の細い帯が走り、そこにPROPTER + CANES + E(犬故に・・・・)という銘文が刻まれ、単語の区切りとして同じく十字が用いられている。反対側に対応する帯は失われている。
弧を描く鍔は幅広く、剣身の根元に達して終わる。
剣身

剣身は平たく、鍔元から切っ先にかけて4本、3本、2本の溝を持つ。焼き入れによって青くなった地に対して、剣身の表面に広い金鍍金部分が施されている。
当初一方の面には「エウロペの略奪」が彫られ、反対側の図像は判別できないままであった。しかし1972年及び1975年の修繕の際に、剣身の装飾場面はそれぞれ「アルゴスと牝牛に変えられたイオ」、及び「ピュラムスとティスベ」を表しているとの見方が示されている。
もし当初の同定どおり「エウロペの略奪」と「ピュラムスとティスベ」の組み合わせであったと考えるなら、次のように解釈できる。「エウロペの略奪」は、異界の神によって、隔たりが力ずくで打ち破られる物語である。「ピュラムスとティスベ」は、同じ世界に属しながら人為的に隔てられた2人が、その社会的な壁を越えようとして、かえって破滅に至る物語である。両者を並べれば、隔たりが外部の力によって破られる恋と隔たりを当事者が越えようとして果たせぬ恋という、恋愛における隔たりの両義性を示す対の図像として、意味の呼応が成り立つ。
一方、「アルゴスと牝牛に変えられたイオ」と「ピュラムスとティスベ」の組み合わせであったと考えるなら、イオが神の嫉妬によって牝牛に変えられ見張られる受難と、ピュラムスとティスベが誤解によって共に命を落とす悲劇とが並び、愛故に苦しめられる者たちの受難という解釈が成り立つ。しかしこの場合、2つの図像はいずれも一方的に苦しめられる側の物語にとどまり、対比というよりは同種の反復に近く、図像構成としての起伏に乏しい。
以上を踏まえると、剣の意匠として、隔たりを破る恋と越えられぬ恋という対照的な2様相を提示する「エウロペの略奪」との組み合わせのほうが、対の図像として明確な意味の呼応を持ち、より自然な主題と見るのが妥当であろう。
類似品
1500年頃のフェッラーラ製とみなされている「チンクエデアMAP03」と「チンクエデアML」の剣身は、非常によく似ており、同じ作者によるものと考えられる。
柄頭は、「チンクエデアWC06」や「チンクエデアWC05」などに見られるものと同様である。柄頭に逆向きのプットー像が「チンクエデアWC10」の柄頭にも見られる。
「チンクエデアWC09」には、銘文の単語の区切りとして同じく十字が用いられている。
公式サイト
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアMAP03 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、フェッラーラ
- 寸法
- 全長61.4 cm、幅16.5 cm、刃長45 cm、身幅9.6 cm、重量1200 g
- 所蔵
- フランス軍事博物館
- 番号
- J 777
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

柄は典型的な形式で、装飾鋲の1つが破損しており、内部構造が見える状態になっている。柄頭は真鍮製でかつて鍍金が施されており、両面にはパルメット文様の彫金、側面にはカンデラブラ文様の毛彫りが施されている。柄頭には、片面にNVNQVAM POTEST NON(決して~せずにはいられない)、もう片面にMELIVS EST VICINVS(近くにある方が良い)という銘文が刻まれている。鍔の腕木は通常の形式で、交差部分で角度がつき先端が尖った形をしており、唐草文様が彫られて鍍金が施されている。腕木の側面には鱗文様が彫られている。

剣身は4-3-2式の溝の構成になっている。青く彩色された鍔元の両面には、それぞれアクタイオンに見咎められるディアナの水浴と、パリスの審判が金で描かれている。この2つの図像の上部には、象嵌による唐草文様が施されており、それが中央の樋の続きの部分と、切っ先に向かって右側の樋の部分を埋めている。

題材
参考文献
『Armi bianche italiane』
チンクエデアCB Daga a cinquedea
- 制作
- 15世紀後半、北イタリア
- 所蔵
- ベゼーノ城
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。トレンティーノでの発掘調査で出土。


外部リンク
チンクエデアWC04 Cinquedea
- 制作
- 1470年頃、イタリア
- 媒材
- 鉄又は鋼、青銅、金、象牙、銅合金、エッチング
- 寸法
- 刃長46.7 cm、身幅9.5 cm、重量0.96 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A747
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

扇状の柄頭は鍍金青銅で覆われ、「チンクエデアWC05」と同様に、竪琴の形をしたアカンサスの葉の浅浮き彫りで装飾されている。
柄は柄頭と一体になっており、2枚の象牙板で覆われ、真鍮製の透かし細工による円形装飾が4つ嵌め込まれている。通常、象牙板の側面には鍍金銅製の帯が嵌め込まれ、銘文が刻まれているが、この作例ではそれが失われている。
鍔は平たく湾曲しており、エッチングの痕跡が残る。

剣身のエッチングの様式と構成は「チンクエデアWC08」のものと非常によく似ているが、本作では当初のものと見られる。
剣身は菱形断面で、鍔元から切っ先にかけて2つの浅い溝を持ち、レダと白鳥の場面やその他の古典的主題がエッチングされている。その上部には翼のある人物像や草葉文があしらわれている。
中央には、CAVE · NE · VITORIA · SIT · CAYXA · M ·(勝利が死の原因とならぬよう注意せよ(推測))、反対の面にはFATIS · REGITVR · MORTALE · GENS(人類は運命によって支配される)。
剣身には鍔から17.7 cmの位置に鍛冶職人の刻印があり、同じ印は「チンクエデアWC07」、「チンクエデアWC02」、「チンクエデアWC08」の剣身にも見られる。
公式サイト
チンクエデアMR01 Cinquedea
- 制作
- 1490~1510年、フェッラーラ
- 媒体
- 鋼(エッチング、焼付鍍金)、銀(ニエッロ象嵌)、鉄(エナメル)
- 寸法
- 全長63.2 cm、刃長46.9 cm、身幅14.5 cm、柄:10.5 cm、重量1130 g
- 所蔵
- トリノ王立武器博物館
- 番号
- H007
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。


剣身の両面に唐草文様やアンタイオスと格闘するヘラクレス、マルス、プルートが描かれている。




弓形の鍔は蔓草や薔薇文様で飾られ、柄頭は扇形で、柄は中央で区切られた菱形である。
木製で、銀の板が貼られ、ニエッロ象嵌で装飾されている。一方の面には、円の中にローマ皇帝の胸像が描かれ、その周囲には子どもの頭部やアラベスク模様が配され、下にはAD. IN. PE.という銘があり、これはHadrianus Imperator(ハドリアヌス帝)を意味していると考えられる。反対側の面では、銅と銀の装飾が剥がされており、おそらく元の所有者の紋章を除去するためだったと思われる。
柄に描かれている聖ゲオルギウスと竜、聖パウロは、1815~1830年に、舞台装置家アレッサンドロ・サンキリコの弟アントーニオ・サンキリコのために活動していた贋作者工房による改作である。その工房からカルロ・アルベルトが購入した。





公式サイト
外部リンク
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
『Catalogo della Armeria Reale: illustrato con incisioni in legno』
チンクエデアLM02 Dagona a cinquedea
- 制作
- 15世紀末、エミリア地方?
- 所蔵
- ルイジ・マルツォーリ武器博物館
- 番号
- G211
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。溝は6、5、4、3、2本。





外部リンク
Academia.edu
Download Scientific Diagram
Flickr
YouTube - Fondazione Brescia Musei
チンクエデアDHM11 Cinquedea
- 制作
- 1496~1500年、イタリア
- 媒材
- 鉄
- 寸法
- 全長59.3 cm、身幅9.9 cm、重量640 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 1062
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄は失われており、剣身と茎のみ。

公式サイト
チンクエデアRC Cinquedea e il suo Fodero
- 制作
- 1480~1510年頃、イタリア
- 媒材
- 剣身:鋼、エッチング、鍍金、柄:象牙、鍍金真鍮、鞘:硬化させた型押し革
- 寸法
- 全長62.4 cm、刃長47.6 cm
- 所蔵
- ウィンザー城、英国王室コレクション
- 番号
- RCIN 61624
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

柄頭は金鍍金を施した青銅製で、柄上部を扇形に覆っている。鍔は磨かれた鉄製で、断面は平たい長方形をなし、弓型に湾曲して刃を覆う形となっている。茎(なかご)は幅広に作られ、その上にセイウチの牙の板が両側に貼り付けられている。牙板には円形の穿孔が3つあり、それぞれに幾何学模様の真鍮透かし細工が嵌め込まれている。

柄頭には浅浮き彫りで幼子の姿が刻まれており、その様式はヴェロッキオ風である。

柄の側面にNVNQVAM POTEST NON / ESSE VIRTVTI LOCOS(徳は宿るべき座を選ばず)との銘文が浮彫りされている。

柄元の幅は7.9 cm。剣身の長さは47.6 cm。溝が4条の長さは8.9 cm、3条の長さは11.4 cm、2条の長さは25.4 cm。鍛冶印P。

剣身の鍔元両面には古典神話から取られた人物群像がエッチングされ、さらにその上には渦巻装飾の帯があり、中央にメダリオン形式の胸像が彫られている。

鞘は赤色ビロードの裏地を部分的に残し、革を煮しめて硬化させたキュイール・ブイユ。やや浮き彫りになった1500年代風レース模様で飾られ、円形の枠にはベンティヴォーリオ家又はペトルッチ家の紋章が描かれている。また、一方の面には小ナイフを収めるための補助鞘が備え付けられている。

この武器は本来、非常に美しいものであったに違いないが、現在では残念ながら過度に磨かれてしまっている。鉄製の鍔は今や明るく光っているが、元は鍍金されていた痕跡が認められる。剣身は、明らかに再鍍金されており、おそらく19世紀初頭の作業と考えられる。

幸いなことに、このチンクエデアに属する見事な煮しめ革製の鞘が、1901年初頭にウィンザー城のラウンドタワーの一室で発見された。そこには、18世紀の刀剣用鞘が幾つもあり、おそらくカールトン・ハウスからウィンザー城に移された後、一度も手を付けられていなかったものと思われる。

公式サイト
外部リンク
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアDHM09 Klinge einer Cinquedea
- 制作
- 1500年頃
- 媒材
- 鉄
- 寸法
- 全長62 cm、刃長48 cm、身幅8 cm、重量500 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 3444
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄は失われており、剣身と茎のみ。

公式サイト
チンクエデアWC05 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、イタリア
- 媒材
- 鉄、鋼、青銅、金、象牙
- 寸法
- 刃長48.6 cm、身幅10.3 cm、重量1.12 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A746
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

柄
象牙製の弓形の柄頭に金鍍金の青銅を嵌め込み、浅浮彫りで竪琴形のアカンサス葉1対あしらわれている。柄は柄頭と一体で、2枚の象牙の板で覆われ、2つの円形透かし金線細工と、古代ローマ硬貨が嵌め込まれている。象牙板の側面の間には金鍍金の青銅帯が嵌め込まれ、そこにCAVE · NE · VITORIA · / PRAEBENT · VICTORIAM ·(勝利が次の勝利を約束するとは限らない)との銘文が刻まれている。
鍔
鍍金青銅製の曲線的な鍔は、繊細な透かし彫りの唐草文様と莢状の実で飾られている。

古代ローマ硬貨
柄から鍔には以下の6枚の古代ローマ硬貨が嵌め込まれている。
側面A
剣身に「黄金の子牛の礼拝」図が刻まれている側。
柄頭
テトリクス1世(268年~273年)。放射状の冠を戴いた胸像。IMP · C · TETRICVS P.F. [AVG]
柄
おそらくコンスタンティヌス2世(317年~337年)。宝冠を戴いた胸像。IMP. LICINIVS P.F. AVG.
側面B
柄頭
ウァレンティニアヌス1世(364年~375年)。宝冠を戴いた胸像。[D.N.] VALENTINIA[NVS P.F. AVG]
柄
ローマ市(330年~337年頃)、兜を被ったローマの女神胸像。
鍔
コンスタンティヌス1世(305年~337年)。宝冠を戴いた胸像。CONSTANTINVS P.F. AVG

剣身
菱形断面を持ち、溝が鍔元から切っ先にかけて5本、4本、3本、2本と順に減らしつつ入っている。
一方の面には「黄金の子牛の礼拝」図が描かれ、その上に頭部像が描かれた円形の枠をプットーが支えている。さらにその上には、交互に配置された2連の枠があり、そこには裸体像が旗や紋章を掲げる。紋章の内1つにはS P Q Rと刻まれている。最上部には伝統的な葉文があり、以上全てが腐蝕彫りで細密に刻まれ、豪華に鍍金されている。

反対側には、牡鹿、古代風の鎧を着けた兵士と語る2人の老人、地に倒れた女性を介抱する男女3人の姿などが描かれた、古典的主題の場面、唐草文様で装飾されている。
腐蝕彫りの鋭さと深さは、後に彫り直された可能性を示している。
「黄金の子牛の礼拝」の祭壇に刻まれているTの文字は、他の作例と比較され、Taurus(牡牛座)を表すと考えられている。
鍛冶師の刻印が柄から14 cmの位置の両面にある。

補足
象牙の板は後世の交換品で、形状と寸法が合致していない。柄頭もまた後の補修とみられる。銘文の信憑性も疑問視されており、鍔の透かし細工も粒金を伴う19世紀的特徴を示している。
「黄金の子牛の礼拝」とされる場面は、むしろ古典的あるいは人文主義的な題材である可能性が高い。
旗には実際にはS.P.Q.B.と刻まれている。
鍛冶印
鍛冶印は「チンクエデアWC06」、「チンクエデアWC10」に似てはいるが、「聖ペテロの騎士の剣」や「クレッセンシュタインの剣」の方がむしろ酷似している。3振りの剣身に施された腐蝕彫りは様式的に非常に近いが、同一の彫金師によるとは断定できない。
同じ印は「チンクエデアMR01」にも見られ、その腐蝕彫りは同工房の可能性がある。また、「チンクエデアPP01」にもあり、この場合の装飾は金象嵌である。
公式サイト
チンクエデアMB02 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、エミリア・ロマーニャ及びヴェネト
- 寸法
- 全長63.9 cm、幅15 cm、刃長50 cm、身幅8.8 cm、重量950 g
- 所蔵
- ボローニャ市立中世美術館
- 番号
- 335
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

柄は典型的な形式だが、真鍮製の柄頭側面には、ギリシャ神話に関係すると思われる2人の人物像が表されている。握り側面にはTVO SALVVM ME FACの銘があるが、冒頭のDeus in nomineは欠けている。詩篇第53篇冒頭の一節Deus, in nomine tuo salvum me fac, et in virtute tua judica me(神よ、御名によって私をお救いください、御力によって私を裁いてください)に基づく文言。鍔には彫刻された円形装飾の痕跡がある。


剣身には刻印があり、4-3-2式の溝の構成になっている。鍔元中央の2本の溝と、それに続く中央の溝には、斜めの毛彫り地文を背景として彫金と鍍金が施されている。下部の両面には、細長い布などで飾られた竿を持つ裸体像が表されており、中央の溝には2つのカンデラブラ文様がある。

参考文献
『Armi bianche italiane』
チンクエデアVHU Cinquedea
- 制作
- 1490年頃、フェッラーラ
- 寸法
- 全長65.6 cm、刃長50 cm、身幅9.6 cm、重量918 g
- 所蔵
- プラハ軍事歴史研究所
- 番号
- D-242
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリの周辺で制作されたとされる剣。1947年にコノピシュチェ城から収蔵された。

剣身
剣身は2本の溝を持ち、槍先形の鍛冶印が打たれている。
鍔の下には、神話の場面を表す金鍍金の彫刻が施されている。一方の面には柱の上にASの文字があり、もう一方の面にはF/IDE/S(誠実、信義)の銘とSAの文字がある。
剣身の下部には、金鍍金を施した彫刻の円形装飾がある。一方の面には女神に供物を捧げる女性像、もう一方の面には2人のプットーを伴う女神像が表されている。
柄
柄はおそらく19世紀に付けられたもの。角製で、八角形に作られ、稜がある。側面には銀の細帯が嵌め込まれ、ERO PARCE / EXICO PENASの銘文が刻まれている。
柄頭は平たく、真鍮の金具に月桂樹の彫刻が施されている。
鍔
鍔には、戦利品を打ち出した金鍍金の帯が配されている。中央には、胸像を表した円形装飾があるが、擦り減っている。







公式サイト
Vojenský historický ústav Praha
外部リンク
チンクエデアWC06 Cinquedea
- 制作
- 1480年頃、イタリア
- 媒材
- 鉄、鋼、青銅、角、金、銅、銅合金、象嵌、エッチング
- 寸法
- 刃長50.5 cm、身幅8.1 cm、重量0.83 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A744
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

扇形の柄頭は、両端の2つの縁飾りを除いて無地の青銅で覆われている。壺型の柄は、褐色の角製板で覆われ、真鍮製の円筒の留め具が嵌め込まれている。柄の両側、角製板の間には鍍金された銅が嵌め込まれ、DEVS · FORTITVDO · M[EA] / VIRTVS · SVPER · OMNI[A](神は我が力。我が徳は全てに勝る)と銘文が刻まれている。鍔は、弓型。
剣身は、鍔から切っ先に向かって3本と2本の溝がある。一方の面には、渦巻状の唐草文様のエッチングの痕跡があり、鍔から17.8 cmの位置に鍛冶印が刻まれている。同じ印が「チンクエデアWC10」にも見られる。

柄頭は一般的なものに比べて仕上げがやや粗い。柄の銘文の句読点は花形である。現在の状態では銘文の最後のAを収める余地がない。エッチングは全く異なる手によるものと見られる。剣身はかなり短く改変されているようである。
公式サイト
チンクエデアWC07 Cinquedea
- 制作
- 1470年頃、ヴェネツィア
- 媒材
- 鉄又は鋼、金、象牙、銅合金、象嵌、エッチング、金鍍金
- 寸法
- 刃長51.1 cm、身幅9.2 cm、重量0.89 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A741
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

大きく湾曲した鍔を持ち、柄の両面には厚い象牙板が取り付けられ、その上に真鍮製の円形飾りが4個象嵌されている。通常は側面に金鍍金銅の帯があり銘文が刻まれているが、この作例では失われており、また金属製柄頭も欠けている。
剣身は菱形断面で、浅い溝が2本あり、翼のある馬やアモリーノがエッチングと金鍍金によって装飾されている。片面にDESINT FATA DEVM FLETI SPERARE PREC(?)(例え神々の定めが尽き、嘆きや祈りが虚しくとも)、もう片面にINFIVTV VISSIMVS MORIEMVR IPORT . .と銘文が刻まれている。後者はおそらくINVICTI VIXIMVS · MORIEMVR IN PORTV(我らは不屈に生き、ついに港にて死なん)であろう。

各枠にはそれぞれ人間の群像が描かれている。一方の面では、まず帆を掲げる裸の女性と、帆柱に檣楼を備えたそれを支える裸の男性2人が、いずれも海豚に乗っている。次の枠には、帆柱を支える裸の男性2人と、部分的に消えかけたもう1人の裸像が見える。
反対の面では、まず髭を生やした東方風の男に切りかかる裸の男と、2つの車輪が描かれている。次の枠には、車輪を運ぶ裸の男性2人がいる。これらの場面の上部には、端部を飾る有翼の馬2頭が配置されている。
類似品
柄から17.7 cmの位置に鍛冶師の刻印がある。同じ熊手状の刻印は、「チンクエデアWC02」、「チンクエデアWC04」、「チンクエデアWC08」にも見られる。
「チンクエデアWC09」、「チンクエデアWC02」及び「チンクエデアWC10」も参照。
この刃の装飾は、「チンクエデアWC10」のものよりやや劣るが、様式的にも構成的にも「チンクエデアWC08」に似ている。但し、同一の作者によるものではないように思われる。
同じ刻印と思われるものが「ベンティヴォーリオの剣」の刃にも見られるが、この場合のエッチングはさらに別の作者によるもののようである。
公式サイト
チンクエデアDHM04 Cinquedea
- 制作
- 1501~1515年、イタリア
- 媒材
- 鉄、真鍮、木
- 寸法
- 全長64.2 cm、刃長51.3 cm
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 149
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアWC08 Cinquedea
- 制作
- 1480年頃、イタリア
- 媒材
- 鉄、青銅、金、銅、象牙
- 寸法
- 刃長52.4 cm、身幅9.4 cm、重量1.035 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A748
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。


弓形の柄頭は金鍍金を施した青銅で覆われ、唐草文様の彫刻がある。柄は柄頭と一体になっており、象牙の2枚の板から成り、その上に真鍮の円形装飾が4つ象嵌されている。この円形装飾はおそらく後世の補修である。側面は金鍍金の銅又は青銅製で、· EXITVS NON CAVSA · / QVERITVR BELLI ·(戦争において問われるのは原因ではなく結果である)との銘文が刻まれている。

鍔は弧を描いた鋼製で、断面は長方形、渦巻状の唐草文様がエッチングで装飾されている。
剣身は菱形断面で、根元から切先まで2条の溝を持つ。柄に近い部分は深くエッチングされて金鍍金が施されている。両面2つずつの縦長の枠に人物像が描かれ、その1つには立ち上がる熊の姿がある。枠の上には唐草文様が配されている。剣身の中央には壺と花の細帯装飾がある。
両面に、鍔元から16.5 cmの位置に鍛冶師の刻印がある。
鍛冶印の類似作品は「チンクエデアWC07」、「チンクエデアWC02」、「チンクエデアWC04」である。



銘文
· EXITVS NON CAVSA · / QVERITVR BELLI ·
(It is inquired not what is the cause but what is the issue of war)
公式サイト
チンクエデアLT Cinquedea
- 制作
- 1500~1530年頃、フェッラーラ
- 媒材
- 象牙、真鍮、鉄
- 寸法
- 全長70.9 cm、刃長52.6 cm、重量935 g
- 所蔵
- ロンドン塔
- 番号
- IX.146
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。




銘文
FORTES TIMET FORTVN [A VIROS] (Fortune favours the brave).
S V
ETQ.
ESTO / TE FORTIS IN BELLO (Be brave in war).
公式サイト
外部リンク
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアPV Cinquedea
- 制作
- 1490~1510年、エミリア地方の工房
- 媒材
- 木、鉄、金、銀、象嵌、鍛造
- 寸法
- 全長66.2 cm×身幅16 cm、厚さ2.2 cm
- 所蔵
- ヴェネツィア宮殿
- 番号
- 11666
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。



公式サイト
チンクエデアDM Cinquedea
- 制作
- 1480年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、金、骨
- 寸法
- 全長64.8 cm、刃長52.7 cm、身幅15.9 cm、厚さ2.2 cm
- 所蔵
- デトロイト美術館
- 番号
- 53.218
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。







公式サイト
チンクエデアKM01 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、フェッラーラ
- 媒材
- 剣身:鉄、鍛造、エッチング、火鍍金、柄:鉄、骨、鋲:真鍮、透かし彫り、鋳造、彫金、鍔:鉄、鍛造、鍍金、鞘:木、ビロード、鉄
- 寸法
- 剣:全長66.5 cm、身幅15.2 cm、厚さ2 cm、鞘:長さ53.8 cm、身幅12.3 cm、厚さ2.3 cm、重量0.35 kg
- 所蔵
- ウィーン美術史美術館
- 番号
- A430
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリが彫金したとされる剣。剣身に判読困難なEの刻印あり。
柄の側面には、FORTVNA. AVDACES. IVAT(幸運は勇者を助く)、AVXILIVM. A. SVPERIS(神々の助け)とあり。
剣身には、QVERITVR. BELI. EXITVS. NON. CHAVSA(問われるのは戦の結果であり、理由ではない)、ENERVS. ANIMOS. VIRTVS. ODIXE. SOLE(勇気は軟弱な魂を太陽のように憎む)という銘文がある。


公式サイト
チンクエデアWC09 Cinquedea
- 制作
- 1490年頃、フェッラーラ
- 媒材
- 鉄、青銅、金、銅、象牙
- 寸法
- 刃長54.6 cm、身幅9.5 cm、重量1.09 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A742
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

金鍍金された青銅で覆われた弓形の柄頭を持ち、浅浮彫の人物像で装飾されている。鋼製の強靭な曲線の鍔は平断面で、盾や戦利品の軽いエッチングが施されている。柄は柄頭と一体で作られ、象牙の板で覆われ、真鍮の円形が4つ穿たれている。両側には、象牙板の間に金鍍金された銅の帯が嵌め込まれており、そこには銘文がDEVS + IN NOMINE + / + TVO + SALVVM + ME FAC +(神よ、御名によって我を救いたまえ)と刻まれている。銘文の句読点は、「チンクエデアWC03」に見られるものと同じく十字形である。

幅広の剣身は、根元から切先にかけて4本と2本の縦溝を持つ。根元にはおそらく凱旋を表しているであろう、寓意的な人物群が旗を掲げている場面が装飾され、その上には胸像やプットー、そして唐草文様の帯が繊細にエッチングされ、元は金鍍金が施されていた。片面には鍛冶師の印がある。剣身は全面的に再エッチングされたものと思われる。
柄頭の端には人物像が彫られており、一方には四角い壁龕の中で幕の間に立つ裸体の若者が、もう一方には古典風の衣を纏い右手に槍を持つディアナと思しき女性像が表されている。この女性像は、所蔵番号A499の柄頭に見られるものと非常によく似ている。
装飾の類似作品は、エルコーレ・デイ・フェデーリ作とされている剣、及び「チンクエデアWC02」、「チンクエデアWC05」、「チンクエデアWC08」も参照。
鍛冶印の類似作品は、ウィーン美術史美術館のA455。
公式サイト
チンクエデアOI01 Cinquedea e il suo Fodero
- 制作
- 15世紀後期~16世紀初頭、イタリア
- 媒材
- 鋼鉄、革
- 寸法
- 全長68 cm、刃長54.8 cm
- 所蔵
- 競売会社Invaluable
- 番号
- Lot 444
概要
「チンクエデアと鞘」は、作者不明の剣と鞘。



幅広い三角形の両刃の輝く剣身を持ち、両面に2条の浅い溝が刻まれ、中央が少し盛り上がっている。
両面の左側の溝には鍛冶師の刻印として小さな星が打たれている。

鍔元は両面とも、陰刻と金象嵌で装飾され、一方には豊饒の角から伸びる蔓草文様、もう一方には花瓶から伸びる蔓草文様が、いずれも斜線地の背景に描かれている。これらは先細りの枠によって区切られ、片面にはラテン語でFIDELITAS ET AMOR(忠実と愛)、もう片面にはANTE ME VENTURA(私の前に来るべきもの)と陰刻され、金象嵌されている。

柄は、なだらかに弓形に湾曲した鉄製の鍔から成り、両側に花をつけた草文が陰刻と金象嵌で施され、一方の側は男性横顔の肖像メダリオンを中心に据え、上面には重なり合う鱗文様が刻まれている。

扇形の柄頭、及び柄は2枚の暗色の角製板からなり、それぞれ真鍮の薄板を背にして、ゴシック風の透かし模様の丸い鉄製飾りを4つ埋め込んでいる。柄は両側に向かって斜めに削られ、中央で尖る形となっている。柄の両側、金鍍金された青銅にDACES FOTRTUAT [UM?]の文字が浮き彫りにされている。

鞘は非常に珍しい硬化革製で、外側には二重線の枠内に左右対称のアカンサス文様を細かい点刻背景の上に施し、上部には2組の縦線と小刀(現在欠失)のための中央のポケットが、同様の装飾で打ち出されている。裏側には吊り下げ用の突起がある。
剣身に僅かに散在する軽い錆食あり。柄頭は欠損。柄の角製板に僅かな虫害、柄頭下部の板の片方に古い割れあり。
外部リンク
チンクエデアMAP02 Cinquedea e il suo Fodero
- 制作
- 1500~1510年頃、エミリア
- 媒体
- 革、真鍮、鉄、象牙、エメラルド、金
- 寸法
- 剣:全長70 cm、厚さ3 cm、鞘:長さ56 cm、幅17 cm
- 所蔵
- フランス軍事博物館
- 番号
- J774
概要
「チンクエデアと鞘」は、作者不明の剣と鞘。








別表記
Cinquedea Vue de l'avers
外部リンク
Flickr
Google Arts & Culture
Google Books
myArmoury.com
VK
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアVA Cinquedea
- 制作
- 1480~1500年、ヴェネツィア?
- 媒材
- 鋼、象牙、真鍮、鍛造、彫刻、エッチング、鍍金
- 寸法
- 刃長55.7 cm、柄15.3 cm、身幅15.6 cm、厚さ1.8 cm、重量1.04 kg
- 所蔵
- ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
- 番号
- 478-1901
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

鋼製の大型短剣で、両刃の三角形の剣身をもつ。柄元で非常に幅広く、刃先に向かって真っ直ぐな溝が刻まれている。鍔は短く、僅かに剣身の方向へ湾曲している。

象牙製の柄にはゴシック様式の透かし彫りと彫金を施した4つの真鍮製円形飾りが取り付けられている。丸みを帯びた柄頭の端部には植物文様の真鍮装飾が見られる。鍔の両端は、楔型で溝のある剣身の方向に湾曲している。
剣身にはかつて金鍍金が施され、銘文と装飾がエッチングされていた痕跡が残る。片面には...INVS、もう一方の面には...VALARという銘文が刻まれている。
外部リンク
ベンティヴォーリオの剣 Cinquedea appartenuta a un Bentivoglio
概要
「ベンティヴォーリオの剣」は、ジョヴァンニ2世・ベンティヴォーリオ又はアンニーバレ2世・ベンティヴォーリオが所有していたチンクエデア。
ロベルタ・イオッティ氏によれば、マエストロ・デイ・カヴァッリーニによる刻印を持つチンクエデア型ダゴナ。エミリア地方、フェッラーラ?、15世紀末。
NUNC MICHI(今が我が時)、NON VALE CONTRA FORTVNA SCVTO(運命には盾も通用せず)、VIRTVS LAVDATA CRESIT(称えられた徳はさらに高まる)、IVSTVS VT PALMA FLOREBIT(正しき者は棕櫚のように栄える)。





公式サイト
外部リンク
Academia.edu
Flickr
Flickr
Flickr
Viking Sword
参考文献
『Armi bianche italiane』
チンクエデアP Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、フェッラーラ?
- 寸法
- 全長74 cm、刃長56.5 cm、身幅12 cm、鍔19 cm
- 所蔵
- 個人
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。2014年のフィッシャー競売で出品された。

柄頭

精緻に追刻を施した鋳造青銅の弓形柄頭で、鍍金の痕跡が残る。花形の突起の上に鋲で留められ、渦巻模様で終わっている。前面と背面に唐草模様が施され、上部には花瓶や手摺子風の装飾が見られる。
鍔
棘状に突出し、剣身に対して強く傾斜する鉄製の鍔には、擦れてはいるが質の高い彫金による唐草模様、中央に菖蒲の文様がある。
柄
柄は磨かれた象牙の板で覆われ、両面に大小2つずつの、細かい透かし彫りで作られた飾り鋲で留められている。青銅製の側板には、ラテン語の格言LABORE ET VIRTUTE / FORTUNA CRESCIT(労苦と徳によって幸運は増す)が刻まれている。
剣身
根元で5条、中程で3条、切っ先まで2条の浅い溝がある。透視図的な建築背景を伴う神話的寓意画が彫刻されている。
寓意画の上端はそれぞれ花唐草文様で飾られ、中央の溝には生命の樹が配されている。寓意画の彫り込みと異なり、表側の生命の樹はやや浮き出しており、この装飾がエッチングで作られたことを示唆する。寓意画と生命の樹は鍍金されているが、19世紀に再鍍金されたものと思われる。
剣身:表
表側には、丘陵と宮殿を背に、格間天井を持つ拱廊の下で、剣を持つ神が玉座に座す。前景には、兵士に囲まれた四頭立て戦車の上に立つ喇叭奏者が表されている。
剣身:裏
裏側には、ミネルウァと思しき槍を持つ女神が拱廊下に座し、人々に囲まれている。
鍛冶印
裏側、溝の終わりから切っ先の間に鍛冶印がある。ロンドンのウォレス・コレクションにある複数のチンクエデアに見られるものと同じで、この未詳の刻印は北イタリアの他の剣身にも確認される。
類似作品
形態的、様式的に近く、同工房と思われる作品は、チューリヒのチューリッヒ国立博物館LM 45332、「チンクエデアDHM06」、ロンドンのウォレス・コレクションに所蔵されている。
外部リンク
チンクエデアMCP Daga cinquedea
- 制作
- 15世紀末~16世紀初頭、ブレッシャ又はヴェローナ
- 媒材
- 鋼、鉄、真鍮、木
- 所蔵
- ピッツィゲットーネ市立博物館
- 番号
- 143
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。アッダ川にて発見された。



外部リンク
フランチェスコ・ゴンザーガの剣 Cinquedea di Francesco Gonzaga
概要
「フランチェスコ・ゴンザーガの剣」は、デル・ロッキオ作とされる剣。





銘文
柄:NVNQVAM POTEST * NON ESSE VIRTVTILOCOS
剣身:OMINES. SOLVM. FORTI. PATRIAE. IS/ANIMVS. TELO. PRESTANCIOR. OMINI
所有者
公式サイト
外部リンク
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
チンクエデアDHM01 Cinquedea
- 制作
- 1500年頃、フェッラーラ
- 媒材
- 鋼、鉄、象牙、銅、腐食彫刻、彫金、鍍金
- 寸法
- 全長73.2 cm、幅15.3 cm、刃長58 cm、身幅10.3 cm、重量1240 g
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 1060
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリ作とされる剣。溝は4本、3本、2本。巣の上に立つ鷲とNVCH MICHI (Nunc mihi)の銘と共に西洋花梨が描かれているため、ベンティヴォーリオ家に帰属されている。


公式サイト
Deutsches Historisches Museum
Deutsches Historisches Museum
Deutsches Historisches Museum
Deutsches Historisches Museum
チンクエデアMS Cinquedea e il suo Fodero
- 制作
- 1480~1500年頃、フェッラーラ
- 媒材
- 鋼鉄、革
- 寸法
- 剣:全長67.8 cm、刃長58.8-59.4 cm、重量790 g、鞘:60 cm、重量230 g
- 所蔵
- スティッベルト美術館
- 番号
- 3593
概要
「チンクエデアと鞘」は、エルコーレ・デイ・フェデーリ作とされる剣。

典型的な平たく成形された鍔で、湾曲し、丸みを帯び、十字部の先端は尖っている。貫通した溝に剣身がはめ込まれている。表面には斜めに引っ掻かれた地の上に、細い唐草模様が精緻に刻まれている。鍔の中央には両面に円形装飾があり、一方には桶、もう一方には西洋花梨が描かれている。

剣身は4本、3本、2本の溝があり、全体にわたって彫刻と金象嵌で装飾され、斜線で描かれている。

鍔に桶のある面では、剣身の装飾が2つの枠に分かれており、細い線の中に小さな薔薇を刻んだ帯飾りで仕切られている。下方では石の散らばる野原に8体の裸体像が立ち、それぞれ旗、ランタン、松明、古代ローマ風の戦利品を掲げている。その内1体はCISと記された小板を掲げ、左側には建物の一部が、右側には柱廊が描かれている。
上方の円形装飾には小さな蔓草模様の中に西洋花梨が描かれている。その次の細長い部分にはIEXVS AVTEN TRANSIENS PER MEDIVM ILLORVM IBAT(しかしイエスは彼らの真ん中を通り抜けて行かれた)という銘文が、斜めに引っ掻かれ金で飾られた地を背景に刻まれている。これは、ルカによる福音書4章30節からの引用、Iesus autem transiens per medium illorum ibat.である。

もう一方の面には、建築物の中に、旗、松明などの同じような持ち物を掲げた8体の裸体像が、樹冠を広げた木を囲んでいる。

鞘は黒革製で、焼きごてによる加工で交差した縁取り、帯状模様や点で装飾が施されている。口金と切っ先は金鍍金で菖蒲文様があしらわれている。口金の背面には吊り環が付いている。

剣身に施された極めて細緻な彫り装飾は、フェッラーラ及びボローニャ、さらにはミラノ派に結びついており、寓意的または神話的主題、裸体像、祭壇、古典建築を背景とした場面が多く見られる。副装飾としては、唐草文様、薔薇、その他の意匠が用いられている。とりわけヤコポ・ベッリーニやアンドレア・マンテーニャ、エルコーレ・デ・ロベルティ、フランチェスコ・デル・コッサ、コズメ・トゥーラ、ロレンツォ・コスタ、さらにミラノのニッコロ・シルヴァらの影響を反映している。
本作には、エルコーレ・ベンティヴォーリオの個人紋章、すなわち桶と西洋花梨が刻まれており、これは彼に結びつく他の武具にも見られる。
別表記
Resti di cinquedea con fodero
外部リンク
Bridgeman Images
Getty Images
Getty Images
Google Books
Thais
参考文献
『A Record of European Armour and Arms through Seven Centuries, Vol. III』
『I Borgia: Catalogo mostra Palazzo Ruspoli Fondazione Memmo Roma 3 ottobre 2002 - 23 febbraio 2003』
チンクエデアDHM03 Cinquedea
- 制作
- 1501~1550年
- 媒材
- 鉄、革
- 寸法
- 全長76.5 cm、刃長60 cm、身幅10.5 cm
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 3446
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアDHM02 Cinquedea
- 制作
- 1591年
- 媒材
- 鉄、金
- 寸法
- 全長78 cm、刃長62.5 cm、身幅8.5 cm
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 3446
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄は失われており、剣身と茎のみ。

公式サイト
チンクエデアB Cinquedea
- 制作
- 1500年頃
- 寸法
- 刃長63 cm
- 所蔵
- 競売会社ボナムズ、2004年
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

幅広い両刃の刀身は、両面の大部分にわたって3本の溝が収束するように刻まれている。両面の根元にCainoの刻印があるが、片面は摩耗。

平らで刃に向かって曲がった柄には、両面に彫刻装飾の痕跡が残る。
古い割れや罅がある象牙製の握りは、両端から中央に向かって幅が広がる形状で、ゴシック風の透かし彫りがされた真鍮製の円形装飾が4つ埋め込まれている。
それらは花形の打刻が施された細い真鍮帯で区切られ、さらにアーチ状の縁取りを持つ彫金された真鍮製柄頭が、両側の基部で巻き込む形になっている。鋼部分は錆による古色あり。
外部リンク
チンクエデアDHM05 Cinquedea
- 制作
- 1501~1515年
- 媒材
- 鉄、木
- 寸法
- 全長77.3 cm、刃長63.7 cm、身幅6.6 cm
- 所蔵
- ドイツ歴史博物館
- 番号
- W 912
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。

公式サイト
チンクエデアWC10 Cinquedea
- 制作
- 1490年頃、イタリア
- 媒材
- 鋼、青銅、金、銅、象牙、象嵌、エッチング、鍍金
- 寸法
- 刃長65.7 cm、身幅10.8 cm、重量1.21 kg
- 所蔵
- ウォレス・コレクション
- 番号
- A745
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。大型のチンクエデア。

柄
壺型の柄は鍍金された青銅で覆われ、横顔の胸像と腕を背後に縛られているように見える裸体の女性像が浅浮き彫りで装飾されている。柄は柄頭と一体で作られ、2枚の象牙板で覆われており、両側には真鍮製の円形装飾が4つずつ象嵌されている。象牙板の間にあたる両側面には鍍金された青銅の帯が嵌め込まれ、AVXILIVM · A · SVPERIS / PRAEBENT · VICTORIAM(天上の神々からの助けが勝利を授ける)と銘文が刻まれている。弓なりの鋼製の鍔は、渦巻草文と鱗文でエッチング装飾されている。

剣身
剣身は菱形断面で、鍔から先端にかけて4本、3本、2本の浅い溝が入れられている。一方の面には、3連の迫持の下に裁判、鞭打ち、磔刑の場面が描かれ、その上には剛毅を表す円形装飾が置かれている。もう一方の面には、正義の象徴を頭上に戴いた裸体の男女像による古典的主題が描かれている。金鍍金の痕跡が残っている。



剣身中央の細長い枠にはDEVS · ET · NATVRA · NIHIL · FRVSTRA · FACIVNT(神と自然は何一つ無駄に為さない)とあり、もう一方の面にはINFICTV · VISSIMVS · MORIEMVR · IN PORTV(我らは不屈に生き、ついに港にて死なん)という銘文が刻まれている。銘文は2分されており、それぞれ異なる1組の文字刻印具で打たれている。
鍛冶印
鍔から15.2 cmの位置に鍛冶師の印があり、同じ印が「チンクエデアWC06」及び「チンクエデアWC05」にも見られる。
類似品
このチンクエデアの装飾は「チンクエデアMS」と類似している。ウォレス・コレクション所蔵の「チンクエデアWC07」、「チンクエデアWC09」、「チンクエデアWC02」も参照。
柄頭の同様の像が「チンクエデアWC03」にも見られる。
鍛冶印は「チンクエデアWC06」のものに似ているが、「チンクエデアWC05」のものとは異なる。
同じ文字刻印は「チンクエデアMAP02」のにも見られ、剣身に施されたエッチングの作風が非常に似ている。
公式サイト
チンクエデアRIA Cinquedea
- 制作
- 16世紀頃、イタリア
- 寸法
- 全長71.1 cm×刃長57.1 cm×刃幅10.8 cm
- 所蔵
- 競売会社Rock Island Auction、2015年
- 番号
- Auction Catalog #65, p.56, Lot 1114
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。








両面に浅く広い2本の溝。摩耗しているが両面の基部から約10センチメートルに図像があり、片面は勝利の行列、もう片面にはパリスの審判が描かれている。図像の上は、植物文様で飾られている。中央にラテン語の銘文があり、勝利の行列側にVIRTVS OMNIA VINCIT、パリスの審判側にIN DOMINO CONFIDOと刻まれている。

VIRTVS OMNIA VINCITは、「美徳は全てに打ち勝つ」あるいは「徳は万物を征服する」という意味を持つラテン語の格言。ウェルギリウス『田園詩』10:69の引用句Omnia vincit Amor(愛は全てに打ち勝つ)から派生したもの。virtusはローマ的価値観で「勇気・武勇・品性・徳」を含む広い概念であり、武器の銘文としては非常に一般的で、「武勇と徳をもって戦う者は勝利する」という意味を持たせて刻まれる。
勝利の行列は、左端の勝利の女神が載る輿を、乗馬で牽引しており、兵士らが旗などを掲げながら随伴している。

IN DOMINO CONFIDOは詩篇11:1の引用句で、「神への信頼」という意味である。迫害や危険の中で「山へ避難せよ」 と周囲が言うが、詩人は「主を、私は避けどころとしている」又は「私は主に寄り頼む」という、信仰心を詠う。つまり、この2つの銘文は「徳と信仰をもって戦う者が勝利を手にする」という、世俗的徳と宗教的信仰の両立を象徴しているのである。さらに、この面にはパリスの審判が描かれており、美のアプロディテ、権力のヘラ、知恵のアテナのどれを選ぶかという選択の寓意として、「正しい選択をするには神への信頼が必要」という解釈が可能である。パリスの審判の右にある図像については何の場面か不明。


鉄製の柄には、縁に真鍮板が貼られ、NVNQVAM POTEST NON ESSE VIRTVTI LOCOS(徳を示す機会は常にある)という、セネカ『倫理書簡集』66.6の言葉がある。ストア派の倫理思想で、武器の銘文としては徳の実践を促す意味を持つ。
以上の3つの銘文はそれぞれ徳、信仰、実践を示しており、この循環する3要素は当時の人文主義的人格形成における理想像なのである。
鍔には、巻物装飾と神話的な獣の彫刻が施されている。
握りは黒い角と古い象牙を積層した構造で、象牙部分には月桂樹文様が彫られている。3つの円柱で固定されており、中央には真鍮で縁取られた直径約1.27センチメートルの穴がある。この穴の用途は不明だが、4つ目の円柱、あるいは紐通しの可能性が考えられる。
鍛冶印は六角星。
「チンクエデアMB01」と、鍛冶印、溝の数、図像を区切る繰形といった類似が見られる。
題材
外部リンク
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-1.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-6.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-7.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-8.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-9.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-10.jpg
https://cdn.rockislandauction.com/dev_cdn/65/1114-11.jpg
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Rock Island Auction
チンクエデアMB01 Dagona a Cinquedea

概要
「チンクエデア」は、1500年頃、エミリア?で作られた剣。Boccia, Coelho共著『Armi bianche italiane』では所蔵番号334としているが、336の間違いのようである。

柄の側面にはホラティウス著『書簡詩』の一節(1巻2.62)IRA FUROR BREVIS ES[T](怒りは短い狂気)、ANIMUM TU REGE FUR[O]R(心を制御せよ)という文字が、中央の溝にはQVOD PLVRA POSIX COPLVRA PACIENTES(多くを耐える者は多くを成し遂げる)、FORTUNA[M] VIRTUS VINCERE SOLA PO[TEST](運命を打ち勝つことができるのは徳だけである)との銘文がある。
柄頭にはベンティヴォーリオ家の紋章と、反対側には鷲の図像とNUNC MICHI(今が我が時)という格言が刻まれている。
鍛冶印は六角星。
「チンクエデアRIA」と似ている。





外部リンク
Academia.edu
Academia.edu
Flickr
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I Conestabili del Finale
チンクエデアM03 Cinquedea
- 制作
- 15世紀後期、エミリア
- 媒材
- 鋼、銀、鉄
- 寸法
- 全長83.4 cm、刃長66.8 cm、全幅20.5 cm、重量1219 g
- 所蔵
- メトロポリタン美術館
- 番号
- 14.25.1172
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。



公式サイト
チンクエデアLM01 Spada (dagona a cinquedea)
- 作者
- エルコーレ・デイ・フェデーリ?
- 制作
- 1500~1520年頃、フェッラーラ又はミラノ
- 所蔵
- ルイジ・マルツォーリ武器博物館
- 番号
- G007
概要
「チンクエデア」は、エルコーレ・デイ・フェデーリが彫金した剣。







公式サイト
Fondazione Brescia Musei
YouTube - Fondazione Brescia Musei
外部リンク
ジャンヤコポ・トリヴルツィオの剣 Spada di Gian Jacopo Trivulzio
- 作者
- エルコーレ・デイ・フェデーリ?
- 制作
- 1499~1500年頃
- 媒体
- 刃:鉄、鍛造、エッチングは火による金鍍金
鍔:真鍮製、火による金鍍金
装飾要素:銀、エナメル(部分的に現存)
柄頭:青銅製、鋳造、火による金鍍金
柄:木製、真鍮板(一部彫金、火による金鍍金)、真珠母貝
鞘:木製、織物、革、銀(一部彫金、一部火による金鍍金) - 寸法
- 剣:全長95.2 cm、身幅17.4 cm、厚さ2.5 cm、重量1.20 kg
鞘:長さ78 cm、身幅6.8 cm、厚さ2.5 cm、重量0.10 kg - 所蔵
- ウィーン美術史美術館
- 番号
- A455
概要
「ジャン・ヤコポ・トリヴルツィオの剣」は、エルコーレ・デイ・フェデーリが彫金した剣。ジャンヤコポ・トリヴルツィオのフランス元帥任命及びヴィジェヴァーノ侯叙爵の記念に、エルコーレ1世・デステから贈られたものとされている。



所有者
公式サイト
Kunsthistorisches Museum
Kunsthistorisches Museum
外部リンク
チンクエデアFM Cinquedea
- 制作
- 1490~1510年頃
- 媒材
- 鋼、象牙、鋳造
- 寸法
- 全長93.5 cm、刃長78 cm、身幅6 cm
- 所蔵
- フィッツウィリアム美術館
- 番号
- HEN.M.198-1933
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。出土状態のチンクエデア型長剣。強く弧を描く鍔は中央部分が尖った形のまま残っているが、おそらくセイウチのものである象牙で作られた柄のパネルは大きく損耗している。かつて柄頭を形作っていた鋼製の弧形部品は失われている。象牙の握りには、真鍮の透かし細工による小さな円形装飾が3つ象嵌されている。





公式サイト
チンクエデアMSB01 Resti di cinquedea
- 制作
- 15~16世紀、ドイツ
- 所蔵
- バルディーニ美術館
- 番号
- 412
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。ランツクネヒト風の歩兵が用いたとされるチンクエデア、あるいは剣の残欠。15~16世紀にかけて、一般にドイツ圏で使用された型。
握りは珍しい構造で、金属板で覆われており、その内の1枚は真鍮製で、聖クリストフォロの像が刻まれている。
画像右。

別表記
Dagona a cinquedea
外部リンク
チンクエデアMSB02 Cinquedea
- 制作
- 15~16世紀、北イタリア
- 所蔵
- バルディーニ美術館
- 番号
- 413
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄頭はアーチ状で、男性像が施されている。握りは骨材で覆われ、装飾が施されている。
画像左。

外部リンク
チンクエデアPC01 Cinquedea
- 制作
- エミリア又はヴェネト
- 所蔵
- 個人
概要
「チンクエデア」は、作者不明の剣。柄側面の帯状装飾にEXTRA FORTUNA(運命の及ばぬところに)の銘が見える。

外部リンク
チンクエデアの鞘 Fodero di daga a cinquedea
- 制作
- 1500年頃、エミリア地方
- 寸法
- 長さ57.5 cm、幅11 cm、重量260 g
- 所蔵
- ボローニャ市立中世美術館
- 番号
- 335
概要
「チンクエデアの鞘」は、フィノーリ家の紋章を持つチンクエデア用の鞘。

細工を施した黒革製で、上端の縁は逆山形に切り込まれ、鞘尻は透かし彫りの鉄製。表側は組紐状飾りで縁取られ、粒状の地に鉄製の型で唐草文様が施されている。
中央には紋章があり、銀と青の帯を差し込んだ分割地に、上部は赤地に横向きで顔を正面に向けた金色の獅子で、これはフィノーリ家のものである。フィノーリ家はスフォルツァ家に非常に近しいミラノの一族であった。
裏側は無地で、鉄製の型で輪郭線が施されている。上部には固定用の帯通しが6つ付いている。
ボローニャ市立中世美術館ではチンクエデアMB02と共に展示されているが、寸法が異なるため本来この剣に属するものではない。

外部リンク
記載日
2023年3月26日
更新日
2026年10月8日